たきおんの『物理学』を学びたい

とある地方国立の物理科の4回生です。。来年から、トポロジカル絶縁体に関しての研究を某大学で行う予定です(´ω`)その勉強の一環として、記事を書くことで物理を勉強していきたいと、思いまぁす❗️(´・∀・`)実験屋です💨

▽論文【science、大阪大学】◎磁性物理学、🐸、量子情報

題:磁石中の『カエルの合唱』の観測に成功

 

URL:http://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2018/20180824_1

論文掲載先:science( 2018年8月24日)

論文名:Observation of Dicke Cooperativity in Magnetic Interactions

著者名:Xinwei Li, Motoaki Bamba, Ning Yuan, Qi Zhang, Yage Zhao, Maolin Xiang, Kai Xu, Zuanming Jin, WeiRen, Guohong Ma, Shixun Cao, Dmitry Turchinovich, and Junichiro Kono

 

⭐️記事紹介

みなさんこんにちは😃たきおんです(°▽°)今回は物理学の分野ですが、センスのある題名の論文を紹介します(´・∀・`)

 

えー、あらすじですが、

《ErFeO3(→エルビウムオルソフェライト)という磁石の中で、Er(エルビウム)元素が隣のEr元素にだけ声が届く、いわゆる伝言ゲームをするのではなくて、遠くにあるEr元素にまで声が届くことで合唱すること》を世界で初めて観測した!(▶️つまり、"伝言ゲーム"をするのではなく"合唱"をする)

という事と、

《Erが発する声の周波数を、声を伝えるFe(鉄)元素の周波数に一致させようとすると、その2つの周波数が互いに反発し合うこと》を発見した!という事ですΣ(-᷅_-᷄๑)

ここでいう声というのはエネルギーの"言い換え"のようです👀👀

 

▶️内容

一部引用をしつつ、記事を見ていきます🎓

 

この記事によると、カエルの合唱やホタルの集団発光など、一つの個体の行動に促されて集団全体で同じ行動をとる現象が、世界中に多く存在していて、磁石もそのうちの一つ。だそうです。👉身近なカエルやホタルに例えられていて分かりやすいですね!🐸

 

磁石を構成する一部の元素は、それぞれが小さな磁石となっており、それらが同じ向きに揃うことで、大きな磁石が得られます。

これまで、隣同士や近い距離にいる元素同士が影響を及し合う、いわば『伝言ゲーム』によって、元素(小さな磁石)の集団が同じ向きに揃うと基本的に考えられていたようです。たしかに遠くに及ぼしあうより、隣接している原子同士が影響を及ぼすのではと考えるのが普通な気がしますねΣ(-᷅_-᷄๑)

 

一方、カエルのように、遠くの元素にまで届くような『声』を発し『合唱』することで、元素の集団が同じ向きに揃って磁石になる場合もあるのではないかと古くから指摘されていました。しかし、その証拠はいまだ得られていません。

今回、大阪大学などのチームが先に紹介した磁石を使いこの合唱を見出したようです!

→反発の大きさがEr密度の平方根に比例することを確認することによって🎓

 

👉遠くの元素にも及ぼしあう事が、"合唱"と例えられているようですね!

 

そして、この研究成果を発展させていくことで、量子情報技術におけるノイズ問題の新たな解消法を確立できる可能性があるとのことで、他の磁石などでも同様の実験を行っていくことで、Fe元素ではなくを介して『合唱』し磁石となるような物質を見つけようとしているそうです。そのような物質を発見できれば、熱から光への直接的なエネルギー変換技術なども確立できる可能性があるようです❗️❗️すごいΣ(-᷅_-᷄๑)

 

以下に図を引用します(°▽°)

 

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🎓詳しく

さらに、引用をしつつ、読んでいきます。

 

ErFeO3に電磁波を照射すると、ある特定の周波数の電磁波だけがEr元素に吸収されますね。このような周波数を共鳴周波数と呼びます。Erの共鳴周波数は、磁場を掛けることで調整できます。Feも電磁波を吸収しますが、その共鳴周波数は今回掛けた磁場の強さではほとんど変化しません。

今回、磁場の強さを変えながら、ErFeO3に強く吸収される電磁波の周波数を測定したところ、ErとFeの共鳴周波数が一致する条件で、それらの共鳴周波数が図2のように反発し合うことを発見したようです❗️

 

共鳴周波数が反発し合うことは、電磁波から吸収したエネルギー、すなわち、『』をErエルビウムがFe鉄に渡し、それをまた(同じもしくは別の)Erに渡すという、エネルギーのやり取りがあることを意味するようで、例として、音叉の例が挙げられています👀👀

 

▶️実験結果

 

今回の研究で、共鳴振動数の反発が元素密度の平方根に比例するというのは、光を媒体としたエネルギー交換の場合には以前から知られていたようですが、磁石のような固体物質でも、今回のようにFe集団などを媒体としたエネルギー交換の可能性が理論的に予測されていたようですが、その証拠が今回の実験によって世界で初めて得られたということのようです。

今回、Er集団が遠距離にわたって影響を及し合うことを見出せたことで、従来とは異なる探索・設計の方針に基づき、新しい磁石を発見・作製できる可能性があるようです(´・∀・`)

Feを媒体として遠距離のEr同士が影響を及し合い磁石になる可能性があり、研究をさらに進めているところのようですね❗️

また研究は、光を媒体として磁石になる物質を探す。という方向にも進んでいくようで、この研究、僕も注目していきたいです!😼

(光を媒体??)

 

▶️おわりに

磁物理学は簡単なようで、大学生になってその理論は結構難しいという事を知りました。統計力学などでも出てきますね(o_o)よく分かっていないことも多いようで、この分野の研究も興味深いですね❗️磁性物理を勉強してみたい方は裳華房などから出てる教科書で勉強してみてください🎓

今回のように遠くにいる元素がお互いに影響を及し合う物質は、量子コンピュータや量子情報通信などの量子情報技術に応用可能と考えられているようです。今流行りの量子情報の分野にもにも応用可能という事で、ますます注目です👀👀

 

さて、バイトに行きますか(΄◉◞౪◟◉`)

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